ヒアリングで得られる情報は思っているよりすごい

Webサイトのリニューアルを相談すると、企画の最初のほうで、ヒアリングと呼ばれる時間があります。制作会社が質問して、こちらが答えていく場面です。

今回は、その場で交わされる言葉について、私たちが考えていることを書きます。うまく答えるための準備の話ではなく、あの時間に何が起きているのかという話です。

ヒアリングは、大切なテーマを見つけるための時間でもある

企画の最初の段階では、まだサイト全体のテーマは決まっていません。誰に何を伝えるサイトにするのか、そこがまだ決まっていない状態です。

ヒアリングは、そのテーマを見つけるための時間でもあります。すでに決まっていることを確認する場ではなく、これから決めることの手がかりを探す場だと考えています。

だから私たちは、いろいろな立場の人に同席してもらいます。営業、マーケティング、経営。それぞれの意見が出揃うことが大事なので、担当者だけではなく、それぞれの範囲に責任を持つ人に集まっていただきます。

ポジションによって、言葉は変わる

同席していただくと、同じ事柄について、まったく違う言葉が出てくることがあります。営業の人が言うことと、マーケティングの人が言うことが違う。

これは、役割が違うからです。営業には営業の担当する範囲があり、マーケティングにはマーケティングの担当する範囲があります。同じ事柄について話しても、それぞれが自分の役割の中から話すことになるので、違う言葉になります。組織として役割が分かれているのだから、当然のことです。そして、どちらも、そのポジションからは正しいのです。

だから、聞いていて意見が分かれたときも、どちらが正しいのかを決めようとはしません。両方をそのまま受け取ります。言葉は、いろいろな背景や事情を通って、最終的に出てきたものです。聞いた言葉を大事にしながら、「なんでこの言葉が出てきたのかな」と考えるようにしています。

そのままではバラバラの言葉に、共通点を探す

意見が出揃ったら、次にすることがあります。なぜそういう意見が出てきているのかを考えて、そこから共通点を探すことです。

共通点といっても、同じ言葉が出てくるわけではありません。売上の話、新しい商品の話、人材の話。表に出てくる言葉は、まったくバラバラです。ただ、それぞれの理由を辿っていくと、実は同じところに行き着くことがあります。

そして、その共通点から、テーマが見えてくることがあります。面白いのは、そのテーマが、その場では誰も口にしていなかった話になることがある、ということです。最初に出てきた言葉を並べても、そこにはなかったもの。理由を辿った先に、初めて現れるものです。

課題は、期待の裏返し

もう一つ、ヒアリングで気をつけていることがあります。

ヒアリングでは、たいてい課題が並びます。あれがうまくいっていない、これが足りない。言葉だけを聞いていると、課題のリストができあがります。

ただ、課題を感じているということは、そうであってほしい姿があるということです。もしそれがなければ、課題だとも感じません。うまくいっていないと感じるのは、うまくいくはずだと思っているからです。つまり課題は、期待の裏返しでもあります。

だから、課題として語られた言葉の裏にある期待を読み取ると、それもテーマの手がかりになります。

三つ書き出して、理由を辿ってみる

最後に、今日試せることを一つ。

いま社内で出ている要望や課題を、三つ書き出してみてください。部署をまたいで、違う人が言っていることを選ぶといいと思います。

そして、それぞれについて「なぜ、そう言っているのだろう」と考えてみます。三つの理由を並べたとき、同じところに行き着くものがあるかもしれません。もし見つかったら、それがサイト全体のテーマにつながる手がかりになります。


話はわかったけれど、できれば相談しながら進めたい。

ためになりそうな記事は読んだけど、実際に進めるにあたり全体の流れがわからない。
できれば自社に合わせて具体的なアドバイスが欲しい、手伝って欲しいなど、
状況に合わせてサポートをいたします。お気軽にご相談ください。