「伝わるサイト」にするために、最初に決めること

Webサイトをリニューアルするにあたり、どのようなコンテンツを載せるか考えるとき、「会社案内のページには沿革と理念を載せる」、「サービスページには特徴と実績を載せる」など、ページ単位で中身を考えていくことが多いと思います。

今回は、それを考える前に決めておきたいことについて書きます。ページの一覧を作る前にこれを決めておくと、制作が始まってからの判断がずっと楽になります。

載せるべき情報を判断するための、「基準」を決めておく

Webサイトの構成を作る前に、まずサイト全体のテーマを決めておきましょう。これがあることで、制作中の判断が迷わず的確にできるようになります。
テーマというのは、たとえば「どんな人に、どのような会社だと思ってもらいたいか」といった、サイトの方向を示す一言です。これは抽象的でも構いませんし、完璧に言葉にできなくても大丈夫です。

なぜテーマがあると判断できるのか。Webサイトを作る過程は、さまざまな選択の連続だからです。この言い方とあの言い方、どちらにするか。この写真とあの写真、どちらを使うか。見出しの案が3つ出たとき、どれを選ぶか。テーマが決まっていれば、その一つひとつで「こちらの方が合っている」と決めることができます。
そして、こうした判断を重ねていくと、その会社やWebサイトの人格のようなものが徐々に見えてきます。サイトの人格が見えてくると、判断はさらに速くなります。「この会社なら、こういう言い方はしないな」と分かるようになるからです。

テーマがないと、情報の羅列になっていく

テーマが決まっていない状態で、同じ選択の場面に立つとどうなるでしょうか。
判断の基準がないので、どちらかを落とす理由が見つかりません。すると、選ばずに「両方入れる」という選択肢を選ぶことになります。この言い方もあの言い方も、この写真もあの写真も、あの部署が入れてほしいと言った情報も、念のため全部。

その時々では、それが正しい判断に見えます。誰の要望も落とさないし、情報の漏れもない。しかし、これを重ねていくと、サイトは情報の羅列になっていきます。
「伝えたいことは全部書いてあるけれど、読んでも何も残らない」
「情報はあるのに、魅力を感じない」
企業のWebサイトによく見られるこの状態は、手を抜いたから生まれるのではありません。むしろ、必要な情報を漏れなく入れようと真面目に取り組んだ結果、そうなることの方が多いのだと思います。全部あるからつまらないのではなく、何も選ばれていないから、何も伝わらないのです。

サイト内のすべてのページが、最初のページになり得る

テーマは、ページごとではなくサイト全体で決めておく必要があります。理由は、読者がどこから入ってくるか分からないからです。
サイトをトップページから順に読んでくれる人は、思っているより多くありません。検索から下層のページに直接来る人もいれば、誰かが貼ったリンクから記事に来る人もいます。つまり、どのページも誰かにとっての最初のページになり得るのです。
最初に開いたページでその会社らしさが伝わり、さらに知りたくなってサイト内の他のページも見る。そのような流れをどのページでも起こしたいのですが、これはページごとに個別に作り込んで実現できるものではありません。サイト全体のテーマが決まっていて、そのテーマに沿って一つひとつの判断がなされているから、どのページにも「その会社らしさ」が表れるのです。

試しに今のサイトで選択してみる

最後に、今日試せることをひとつ。
今のサイトの文章を、どこでもいいので一文選んでください。そして、同じ内容を表す別のことば(一文)を、ひとつ考えてみます。最初の文と新たに考えた文、その2つを並べて「うちのサイトは、どちらを選ぶべきだろう」と考えてみてください。
すぐに選べたなら、判断の基準がすでにあるということです。どちらでもいい気がするなら、まだサイト全体のテーマが決まっていないのかもしれません。それが分かるだけで、リニューアルを考えた時、まず初めににやるべきことが見えてきます。


話はわかったけれど、できれば相談しながら進めたい。

ためになりそうな記事は読んだけど、実際に進めるにあたり全体の流れがわからない。
できれば自社に合わせて具体的なアドバイスが欲しい、手伝って欲しいなど、
状況に合わせてサポートをいたします。お気軽にご相談ください。