「わかりやすく伝える」ということ

自社の事業や技術は分かりにくい、と感じている会社は少なくないと思います。だから、もっと分かりやすく伝えよう、専門用語を減らそう、と考える。とても真面目な取り組みです。今回は、その取り組みで起こりがちなことと、それを防ぐために考えておきたいことを書きます。
書き直すと、何かがこぼれ落ちることがある
書き直す作業では、言葉を選び直し、順番を入れ替え、長い説明を短くします。その過程で、何かがこぼれ落ちることがあります。こぼれるものは場合によって違います。その技術がどこで使われているのかという話かもしれないし、他社との違いかもしれない。何が難しくて、それをどう乗り越えているのかという部分かもしれません。
厄介なのは、書き直している最中は、それに気づきにくいことです。分かりやすくなっているかどうかを見ているので、何が消えたかは目に入りません。
対策としては、第三者に読んでもらうことが挙げられます。ただ、これが意外と難しい。社内の人に読んでもらっても、その人は事業を知っているので、書かれていないことを頭の中で補って読んでしまいます。「分かりやすいですね」と言われても、それは知っているから分かっただけかもしれません。
ではどうしたらよいのか。事業を何も知らない人に読んでもらうのが一番いいと思うのです。私は、ご家族に読んでもらってはどうかと伝えることがあります。読んでもらって、「これは何をやっている会社だと思った?」と聞いてみてください。返ってきた答えが、伝えたかったことと違っていれば、何かが足りていないということです。もちろん、専門家だけに向けたページであれば、この方法は使えません。一般の人にも伝わってほしいページの場合の話です。
専門用語の方が伝わる場合もある
分かりやすさが、いつも正解とは限りません。
たとえば、限られた専門家に向けた製品を作っている会社で、買うのはその分野のプロだけで一般の人ではない場合は、専門用語をしっかり使った方が伝わります。分かりやすい言葉に置き換えてしまうと精度が落ちて、かえって伝わらなくなります。読む人は専門家なので、正確さを見ているからです。
しかし同じ会社でも、それが採用のために発信するとなると話が変わってきます。研究職や技術職だけでなく、一般職も採用したいのであれば、その会社が社会でどんな役割を果たしているのか、そこで働くことに何があるのかを伝える必要があります。専門用語は押さえて、伝えるポイントを決めて分かりやすく書くことがより重要になります。
同じ会社、同じ技術でも、「誰に何を伝えたいか」によって、専門用語と分かりやすい言葉のバランスが変わるのです。
伝えたいことと、伝わる順番を決めておく
では、こぼれ落ちを防ぐにはどうすればいいのでしょうか。
書き直す前に、伝えたいことを要素として切り出しておく(付箋に書いておく)ことをおすすめします。このページで伝えたいことをいくつか並べてみる。そして、それを伝わってほしい順番に並べ替えます。ここで言う順番は、大事なものの順番ではなくて、読む人の心に収まる順番です。一番伝えたいことを最初に置いても、それを受け取る準備ができていなければ、引っかからずにこぼれ落ちてしまいます。前提になる話を先に置いた方が、そのあとに来る肝心な話が入っていくこともあります。
伝えたいこととその順番が決まっていれば、言葉はいくらでも書き換えられます。専門用語を分かりやすく言い換えても、中身と順番は残るからです。これが決まっていないまま書き直すと、何が消えたのかを確かめる手立てがないのです。
書き出して、並べ替えてみる
最後に、すぐに試せる方法をひとつ。
分かりやすくしたいと思っているページを、ひとつ開いてください。そして、そのページで伝えたいことを箇条書きで書き出してみます。三つでも五つでも構いません。
書き出したら、それを読む人の側から見て、どの順番なら受け取りやすいかを考えて並べ替えてみてください。この作業をしたあとで元のページを読むと、足りないものや、順番の入れ替わっているところが見えてくると思います。
話はわかったけれど、できれば相談しながら進めたい。
ためになりそうな記事は読んだけど、実際に進めるにあたり全体の流れがわからない。
できれば自社に合わせて具体的なアドバイスが欲しい、手伝って欲しいなど、
状況に合わせてサポートをいたします。お気軽にご相談ください。
この記事を書いたひと

コラム推進チーム
南青山にあるWeb制作会社 GUCIO & Co.のディレクターチームです。普段さまざまな企業の方のお話を聞いている私たちだから山ほどある「伝えたいこと」を、AIのチカラを少し借りて記事にしています。新しいテクノロジーに助けてもらいつつ、お客様に役立つ情報をどれくらい発信できるのかを確かめたくて、継続的に記事を掲載していきます。もしも情報の内容などでお気づきのことがありましたら、どうぞ遠慮なくお問い合わせフォームよりご連絡をお願いいたします。