そもそもWebサイトに、何を書けばいいのでしょうか

Webサイトのリニューアルが動き出して、制作会社から「では、各ページに載せる原稿をご用意ください」と言われる。その瞬間から、なぜか手が止まってしまう。そんな経験は、ありませんか。

会社案内のページ、サービス紹介のページ、私たちの強みのページ。埋めるべき欄は、目の前にちゃんとある。なのに、真っ白なドキュメントを開いたまま、カーソルだけが点滅している。何日も、下手をすると何週間も、そこで止まってしまう。

これは、文章を書くのが苦手だから起きることではありません。実は、多くの担当者が、同じ場所でつまずいています。そして、その理由は、たぶん思っているのとは少し違うところにあります。

手が止まるのは、順番のせいかもしれない

白紙の前で固まってしまうとき、私たちは「何を書こう」と考えています。会社の歴史を書くべきか、サービスの特徴を並べるべきか、他社に負けない強みは何だったか、と。

でも、この「何を書くか」から考え始めることこそが、実は手が止まる原因なのではないか、と私たちは思っています。

なぜなら、「何を書くか」は、本当はもう一つ手前の問いが決まって初めて、答えが出るものだからです。その手前の問いとは、「誰に、何のために書くのか」です。ここが曖昧なまま言葉を探そうとすると、いくら考えても、指は動いてくれません。

書く前に、たずねたい問い

だから、ドキュメントを埋め始める前に、一度だけ、こんなことを考えてみてほしいのです。

このページを読んでくれる人は、どこで、どんな気持ちで、この画面を開くのでしょうか。通勤電車の中で、片手のスマートフォンで、急いで探しているのでしょうか。それとも、腰を据えて、何社かをじっくり見比べている最中でしょうか。

その人は、何に困っていて、何を確かめたくて、あなたのページにたどり着いたのでしょうか。

そして、読み終わったとき、その人にどう感じてほしいのでしょうか。「ここに相談してみようかな」と思ってほしいのか、「この会社なら安心だ」と感じてほしいのか、それとも「まさに、これが知りたかった」とほっとしてほしいのか。

一人の顧客の顔を、ありありと思い浮かべる。その人が何を求めているかが見えてくると、不思議なことに、「何を書くか」は、後から自然とついてきます。

「埋めること」と「伝わること」は違う

ここで、大切な区別があります。ページを情報で埋めることと、伝えたいことが伝わることは、まったく別のことです。

用意された欄をすべて埋めれば、ページは完成します。文字数も足りて、見た目も整う。でも、それは「情報が置かれている」だけで、「伝わっている」とは限りません。

顧客は、あなたの会社の情報を、上から順に律儀に読んではくれません。自分が今知りたいことを探し、それが見つからなければ、静かに離れていきます。だとすれば、大切なのは網羅することではなく、その人が知りたいことを、知りたい順番で、迷わず受け取れるように置くことです。

情報を足すほど親切になる、とは限りません。むしろ、余計なものが多いほど、本当に伝えたいことは埋もれていきます。

白紙は、悪いことではない

もし今、真っ白なドキュメントを前に手が止まっているとしたら。それは、あなたの能力の問題ではありません。

それはたぶん、「まだ、自分の顧客のことを考える時間が、少し足りていませんよ」という、静かな合図なのだと思います。

だから、焦って埋めなくて大丈夫です。書き始める前に、まず一人、あなたの顧客を思い浮かべてみてください。その人が何に困り、何を求めて、あなたのところへ来るのか。そこがくっきりと見えてきたとき、書くべきことは、もう半分決まっています。

Webサイトに何を書けばいいか。その答えは、あなたの中にではなく、あなたの顧客の中にあるのかもしれません。

もう少し根っこから、この問いを考えてみたい方へ「そもそも、Webにはなにを書けばいいのか?」も参考になるかもしれません。


話はわかったけれど、できれば相談しながら進めたい。

ためになりそうな記事は読んだけど、実際に進めるにあたり全体の流れがわからない。
できれば自社に合わせて具体的なアドバイスが欲しい、手伝って欲しいなど、
状況に合わせてサポートをいたします。お気軽にご相談ください。