工大祭2013に行ってみた

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東京工業大学といえば、日本のものづくりを支える人材を排出している大学というイメージなので、きっと面白い研究をたくさんやっているのではないかと勝手に期待して学園祭(工大祭2013)に行ってきました。

どこの大学でもおなじみの屋外ステージでのライブとか、そういうイベントは置いておいて。まずはどんな研究をしているのか、普段は覗けない大学の中を知りたくて、期間中にやっているオープンキャンパスに直行。いろいろありました。

臭いを記録、再生する研究

記録することも大事だけれど、再現するのが大変で、今のところその研究室では12の基礎臭素を探し出して、その12種類の組み合わせでほとんどのニオイを再現できるのだそうです。でも、本当に12種類で再生しきれるのかどうかなど、まだまだ研究中だということでした。

シーケンスの研究

システム制御統合(離散事象システム制御、動的システム高効率化運用制御、離散事象系・論理系・連続系の制御統合)。うーむ、むずかしい。
でもここでの説明は、最近製造業のお客様から業務の話をよく聞く私にはかなりささりました。倉庫の機械化を目指すときに、課題となるイレギューラーの処理をどのように自動化するのかという話。自動化しても故障した時はどのように対応するのかとか。

燃料電池の研究

燃料から水素を取り出すのに、摂氏800度の熱が必要なのだそうで、短時間で一定の出力が欲しい場合には、必要な出力を得られるまでのアイドル時間の短縮など、まだ課題がありそう。

自然言語処理の研究

自然言語処理、情報分析技術。なんとなく近い。参照表現の理解、言語資源(コーパス)の構築、Web世論の分析と可視化。どんどん近くなる気がする。
たとえば、すでにデータはあるものを積算することはできるけれど、レシピなどの文章から(文脈から)情報の優先度を判定するような研究。でもやっぱりコーパスはかなりの部分が手作りだという。。
料理のデータというと、どの料理にはどの成分(栄養素)がどれくらい含まれているかという情報に目がいきがちだけれど、同じ材料を使ってできるレシピを文章から探したりするという発想もなかなか面白かったです。

有機ELディスプレイやLCDの研究

有機ELは、コストや出力などの課題をクリアするまでにはまだまだ時間がかかりそうということだけれど、いろいろ可能性を感じる説明。有機ELライトが一般に普及すると、それまでの照明の概念が変わりそうな気がする。

流体力学の研究

金属でできたロボットアームではできない、とても繊細な処理などをどうやって実現するのかという話。医療などで活用されそう。

などなど。これら以外にも、アンテナ(人工衛星とか)の研究や、もっと大きな意味の電気の研究、それにロケット同好会(面白そう)など、いろいろあったのだけど、やたらと質問をして回ったためにタイムオーバーとなってしまいました。

それにしても、説明してくれた学生さん、実行委員の学生さんが、みんな目がイキイキしていたのが印象的で、日本の未来は明るい気がした一日でした。